早起きは3文の得(徳)? 

「早起きは3文の得」といわれる。「得」は「徳」とも書くそうであるが,それはまあいいとして,3文の得って今の貨幣価値にしてどれくらいの得になるのだろうか。そんな疑問を抱く人は少なくないようで,ネットで調べたら結構な数がヒットした。答えは一様でなく10円程度から100円くらいまでと幅があったが,でもまあそんなものだろう。たいした金額ではない。

もちろん,このことわざはお金になるから早起きしなさいという意味ではなく,いろんな面でいいことがあるから早起きしなさいと奨めるものであろう。

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定年退職してから早起きに

その早起きを,私はサラリーマンを定年退職してからするようになった。現役時代は奥さんが「ご飯だよ-」と起こしにきてくれるまで寝ていたものだ。早起きなどゴルフとか釣りに行く日ぐらいしかやったことはない。それが今は毎日朝の5時起きだ。それがもう4年ほど続いているから,きっと本物だ。

決して老け込んで自然に朝早く起きてしまうというのではない(と思う)。目覚まし時計をかけて,もっと寝ていたいのに頑張って起き出すのである。寝ていても誰に怒られるわけでもないし,せっかく現役を卒業したのだから好きなだけ寝ていてもいいのであるが,わが身を自分で縛ってモソモソと起き出す。現役時代には予想もしなかった「ビックリポン」である(NHK連ドラ「あさが来た」から)。

「朝飯前」の時間

何でこんな生活をするようになったかというと,自分でやりたいことをやるためである。日中はリタイヤした身でも結構義務的にやらなければならないことがある。特に私は家庭菜園をやったり竹炭を焼いたりしているので,日中の多くはこれらのことに使わざるを得ない。雨の日なら多少の時間の余裕もできるが,1年を通してみると雨の日はそれほど多くはない。結局自分でやりたいことをやろうとすると,夜か朝しかない。

夜は晩酌を楽しみたいし,ほろ酔いかげんでルーチンワークのようなものをしたくもない。のんびり過ごすのが夜の作法である。そんなふうに思うと,残るは朝しかない。

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4時起きだといくら何でも早過ぎだろうと思い5時起きにして,それからいろいろやって8時スタートの朝食で終わる。この3時間が私の私による私のための大事な時間なのである。私はこの時間を「朝飯前」と呼んでいる。そのまんまだ。

ある日の朝飯前メニュー

何をやっているのかというと,例えばある日のメニューは次のような具合である。

「まずは顔を洗い,OutLookで「タスク」と今日の予定を確認し,新聞のコラムの速読と速書きの練習をし(書写検定の受験対策),新聞を読み,青竹踏みをしながらひげを剃り,閉眼片足立ちをしてから雑誌類のスクラップづくりをし,つま先立ち・片足スクワットをして某機関誌を読み,ギターの練習をし,自作の健康体操(各種のストレッチ,腹筋・背筋の運動,四股,腕立て伏せなど)をし,「ふるさと」を唄う練習をし(喉を開き腹式呼吸で唄う練習),部屋の中を掃除し,ウィンドウズ10の解説書を読み,今日は水曜日なのでブログ開設の勉強をして,VBAプログラミングの勉強をし,かな書道の基本練習をして,終わり。」

ざっとこんな内容であり,このほかに週替わりのものもあって(今回は「ブログ開設の勉強」),例えば月曜日はロープワークの練習,木曜日は速読法の練習,土曜日はパソコン絵画の勉強,日曜日は「刑務所Q&Aの作成」といったことをやる。火曜と金曜日が何もないのは週休二日制を採っているからで,このように休みを入れないとさすがにしんどい。

「朝飯前」をやるようになってから毎日が充実

それにしても,(自分で言うのも変だが)結構な量である。こんな量になったのはそれだけやりたいことがあるからで,実はこれでもまだやりたいことが残っている。それでも1日24時間しかないからこれ以上はどうしようもない。

ともあれ,この「朝飯前」をやるようになってからは,1日が充実し,1週間が充実して,1年が充実したものとなった。確かに早起きは得(徳)である。

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